満月の日の祭礼“ハリラヤ・プルナマ”

ヒンドゥー教徒には「サシ(お月さま)」に基づいた祭礼日があり、それがプルナマ(満月)とティレム(新月)です。この神聖な日は、毎月15日ごとに祝われます。なので、ヒンドゥー教徒は1年に12回のプルナマ祭りと12回のティレム祭りを祝うことになります。 

プルナマの日には、ヒンドゥー教徒はサン・ヒャン・チャンドラ(月の神)を礼拝します。そしてティレムの日には、サン・ヒャン・スーリヤ(太陽の神)を礼拝します。プルナマとティレムの組み合わせは、太陽神と月神への浄化の儀式でもあります。 

また、月食の際には、サン・ヒャン・チャンドラは「チャンドラスタワ(またはソーマスタワ):月の神様を賛える賛歌」によって礼拝され、日食の際には、サン・ヒャン・スーリヤは「スーリヤチャクラ・ブワナスタワ:太陽神を讃える賛歌」によって礼拝されます。 

日本でも、お月さまやお天道さまと呼び、「さま」を付けてリスペクトしていますが、バリ島でも、このように月と太陽の神に祈り、生活の中に深く入り込んでいます。バリ島と日本は、ちょっと似ていますね。 

皆さんが街角で良く見かけるお供え物(チャナン・サリ、Canang Sari)は、これらの祭礼に欠かせないものです。皆さんは、よく「チャナン」と言っていますね! 

この「チャナン」は神聖な思考と純粋な意志の象徴であり、最高神 ヒャン・ウィディへの信仰と敬意を表すものなのです。一般的に見られるチャナンは、ヤヌル(椰子の葉)で作られ、その中に花、お香、時にはお金が添えられます。チャナンは、バリの人々が神々に感謝し、祈りを捧げるためのベースとなるお供え物の形です。 
 

バリ島で街角を散策していると、満月や新月の祭礼や「チャナン」を目にすることがたくさんありますよね。そんな現地の人々の生活を垣間見るのも、バリ島観光の魅力のひとつです。 

神々の島・バリ島の祭礼を見に、ぜひバリ島へお越しください。